4代目のプリウスは、環境性能を向上させただけではなく、大きく変化したボディーには、低重心化や高剛性といった要素が織り込まれ、大きく進化を遂げました。
スポーティーなスタイリングに加え、卓越した走行性能が備わったことで、低燃費だけではない、走りを楽しむことができるモデルに仕上がりました。
この記事では、プリウスの人気の秘密を紹介します。
目次
1.ハイブリッド

プリウスといえば、ハイブリッドの先駆車として知られています。
フルモデルチェンジによって登場した4代目プリウスは、JC08モードで40㎞/Lに迫る素晴らしい燃費を達成したのは、進化し続けるハイブリッドのおかけといっていいでしょう。
・熱効率がよいエンジン




プリウスに搭載した1.8Lの改良型2ZR-FXEエンジンは、燃焼室内部の気流を強化するために、改良した吸気ポートやピストン形状を採用しました。
更に、燃焼速度を向上させるために点火を高エネルギー化し、多くのEGR(排気再循環)ガスを導入することに成功。
エンジンの内部温度を最適化するためにウォータージャケットを刷新した上、摺動部品の抵抗を低減したり、低粘度オイルを採用したりしました。
エンジン暖機を早めるシステムのエンジン冷却水流量切り替えバルブによって、冷間時の燃費も向上しました。
このようなことにより、最大熱効率は40%に到達しました。
・コンパクトかつ低燃費なハイブリッドシステム




プリウスにはエンジン以外に、モーターをはじめ、トランスアクスル、パワーコントロールユニット、駆動用バッテリーといった部品で構成されるハイブリッドシステムを搭載しています。
これらの構成部品を小型化や軽量化、低損失化することで、空間を有効活用したり、燃費を向上したりすることに成功しました。
これまでのモデルと比較して小型化や約20%も損失を低減したトランスアクスル、小型化や高出力密度化した高回転モーター(新巻線方式) を採用。
低損失素子を使い約20%も損失を低減したパワーコントロールユニットは、小型化したことで、トランスアクスルの直上に搭載できるようになりました。
このことにより、荷室にあった補機バッテリーをエンジンルームへ移動させることに成功。
高性能化や小型化した駆動用バッテリーをリヤシートの下に移動させることで、荷室を446Lから502Lに拡大しました。
4代目・プリウスのハイブリッドシステムは、これまでのモデルより小型化し進化させることで、低燃費を実現しした上、荷室空間も拡大させ、使い勝手も向上さました。
2.快適な走行性能




プリウスは、低重心化や高剛性化されたボディーを採用し、思いのままの走りや静粛性、快適な乗り心地などを実現したことが人気の秘密となっているので紹介します。
高い安定性や横揺れを抑えた乗り心地を実現するために重心高を下げました。
環状構造の骨格をもつボディーを採用することで、ねじり剛性をこれまでのモデルと比較して約60%向上させました。
レーザースクリューウェルディング(LSW)を採用したことで、溶接打点の間隔を狭くすることに成功した上、構造用ボディー接着剤を使うことで接合剛性を向上させ、安定した走行や上質な乗り心地を実現。
疲労を抑え、運転しやすいドライビングポジションを実現するために、前席の乗員位置の他、ステアリングやペダル類の配置を刷新しました。
ダブルウィッシュボーン式のリヤサスを採用したことで、安定した走りができる上、段差でのショックを軽減。
隙間を無くし、振動や騒音を軽減する高剛性ボディーに加え、車内の至る所に吸遮音材を配置することで静粛性を向上させました。
ハイブリッドのコントロールを改良することで、アクセルペダルの操作に対してリニアな加速を実現。
パワーモードでは、減速度やアクセルの反応を自動的に変えることができる制御を新しく開発したことで、軽やかに走行できるようになりました。
ナチュラルなブレーキ感覚を実現するために、回生協調式アクティブ・ハイドロブースターを採用しました。
紹介したようにプリウスは、低燃費なハイブリッド車という側面がある一方、低重心化や高剛性化されたボディーにダブルウィッシュボーン式のリヤサスなどを装着し、スポーティーな走りも楽しめるモデルとなっています。
3.先端技術




プリウスといえばハイブッッドですが、先進技術も数多く採用されており、人気の秘密となっているので、紹介します。
・Toyota Safety Sense P
Toyota Safety Sense Pは歩行者検知機能付衝突回避支援型プリクラッシュセーフティやレーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)など4つの先進安全機能を装備した衝突回避支援パッケージ。
歩行者検知機能付衝突回避支援型プリクラッシュセーフティはミリ波レーダーや単眼カメラによって車両や歩行者を認識します。
・インテリジェントクリアランスソナー




インテリジェントクリアランスソナーは低速時に接触を、回避したり被害を軽減したりすることをアシストします。
・シンプルインテリジェントパーキングアシスト




シンプルインテリジェントパーキングアシストは、超音波センサーを用いて、障害物を察知して、駐車空間を認識します。
駐車する空間の前で停車、スイッチをオンにすると、後退をスタートする位置へ導いたり、バックで駐車するためのステアリングの操作を補助したりします。
・ブラインドスポットモニター




ブラインドスポットモニターは、レーダーによって、隣を走行する車を検知。車が死角に入ると、LEDインジケーターが点灯し、運転手に警告します。
・カラーヘッドアップディスプレイ




カラーヘッドアップディスプレイは、フロントウィンドウガラスに車速や警告類を表示させることで、視線の移動を最小限にしました。
・S-FLOW(一席集中モード)






S-FLOW(一席集中モード)は、助手席や後席に人が乗車しているかどうかや室内温度などを察知することが可能です。
例えば、空席の空調を自動的に抑制することが可能で、快適性や低燃費を両立することができます。
・ITS Connect
ITS Connectは、ITS専用周波数(760MHz電波)を利用するシステムです。
道と車両、車両同士がダイレクトに通信することで、車両のセンサーでは察知できない情報や信号情報を、運転手に知らせることで安全運転をアシストします。
・E-Four(電気式4輪駆動方式)




E-Four(電気式4輪駆動方式)は、雪道での発進を補助することで、安定した走行を実現し、小型や軽量化することで、燃費性能の向上にも寄与しました。
2WD車をベースにしており、車体の後にコンパクトに設置することで、足元の空間や荷室を確保しました。
まとめ




4代目のプリウスは、先代と比較して低重心になったボディーが印象的で、スポーティーなイメージを漂わせます。
ダブルウィッシュボーン式のリヤサスを採用したことで、走りにも更に磨きをかけました。
優れた燃費性能に加え、低重心かつ高剛性なボディーにより、スポーティーな走りも楽しめるのが、プリウスの魅力ですね。
この記事が、これからプリウスを購入しようと思ってる人の参考になれば、幸いです。