走る楽しさをユーザーに伝える車作りをしているスバルとマツダ。
スポーティーな車が好きな方は、車を買い換える際に特にこの2メーカーでどちらにするか悩まれるのではないでしょうか?
そんな「スバルとマツダどっちにしよう?」と迷っているあなたに、それぞれの車がどのような方に適しているのかご紹介します。
目次
スバルとマツダ、どっちがいいの?

「マニュアルに乗りたい」「ターボ車に乗りたい」「スポーティーな車が好き」「ミニバンには乗りたくない」など、車に対して求めるものは人それぞれ。
スバルもマツダも、運転の楽しさや走る悦び、車との一体感を兼ね備えた魅力的な車を世に送り出しているメーカーです。
スバルもマツダも軽自動車はOEM車を導入しており、ミニバンを販売していません。
いつまでもかっこよくスポーティーな車に乗りたいパパさんはもちろん、スポーツカーに憧れを持つ若い方など車好きに支持されています。
スバル車の特徴とメリット・デメリット




スバルと言えば水平対向、ボクサーエンジンを搭載したパワフルなターボ車に安定感のある4WDを備えたラリーカーが代表的。レガシィやインプレッサ、フォレスターはロングセラー車種となっています。
今はダイハツ車のOEMとなっている軽自動車ですが、以前は4気筒スーパーチャージャーエンジンを搭載したヴィヴィオRXRやプレオRSといった速すぎる軽自動車も開発・販売していました。
水平対向エンジンには揺るぎないこだわりを持ち、現在も技術の進歩を続けています。
そんなスバル車のメリットとデメリットをご紹介します。
スバル車のメリット
- 全車種で悪路でも安定した走行性能と走破性を実現
- 300馬力にも及ぶハイパワー車がある
- ファミリーカーとしても使えるハッチバック、セダンが200万円で買える
- アイサイトによる高い安全性と運転サポート機能
- 電子制御が自然で運転が楽しい
スバル車のメリットはやはり、安定感があって快適で楽しいという点。
BRZとWRX STI以外は全てCVTなので、変速の楽しさもありながら渋滞などでは楽に乗れます。
また、インプレッサスポーツとインプレッサG4は高い完成度でありながらベースグレードの新車価格が200万円以内なので手の届きやすい価格です。
他メーカーでも導入が進んでいるカメラやレーダーを使った安全装備ですが、市販車にシステムを導入したのはスバルのアイサイトが業界初。初代レガシィにもその前身であるシステムが搭載されており、歴史ある技術なのです。
とにかく安全性を重視したい!というのであれば、スバル車がオススメ。アイサイトの最先端技術、視認性に優れたボディ設計と衝突時の事も考えた高剛性ボディによってスバル車の安全評価は世界的にも優れています。
スバル車のデメリット
- ボディタイプやスペックが似ている車が多く買う車種で悩む
- 水平対向エンジンはプラグ交換などがしにくく整備性が良くない
- 車種によってはホイールのPCDが100の5穴で選べる社外ホイールが限られる
- 燃費が良くない
スバル車のデメリットは上記の通り。セダン、ハッチバック、ステーションワゴン、SUVばかりなので「あっちもいいな、こっちもいいな」と迷ってしまいます。
インプレッサならスポーツとG4どちらにするか、フォレスターとXVとレガシィアウトバックどれがいいか、レヴォーグとWRX S4どちらにしよう、などですね。エンジンも種類が少ないので排気量などのパワーとボディサイズ、デザインなどで絞っていくことになります。
また、燃費も他社に比べると良くはありません。どの車種もカタログ値で15~18km/L程なので、市街地では9~10km/Lを覚悟しておく必要があります。
ボクサーエンジンはプラグの位置がエンジンの両脇の下の方についているので、整備になれている方でも結構苦戦します。オイル交換などは他社と変わりませんが、ベルト交換やプラグ交換が必要になると他者の車よりも高い作業工賃を取られることもあります。
カスタムをしたい方や、スタッドレスタイヤとの履き替えのためにホイール交換を考えている方は車種選びも重要になります。社外ホイールで種類が多いのはPCD114.3の5穴。PCDはホイールを固定しているボルトを結んだ直径のサイズのことです。
スバル車は一部を除いてPCD100の5穴です。新型車は114.3を採用する車種が増えていますが、中古のスバル車を選ぼうとしている方はよく確認しておきましょう。
マツダ車の特徴とメリット・デメリット




マツダはロータリーエンジンが有名で、ロータリーエンジンを搭載したRX-7やRX-8は現在でも人気のスポーツカーです。
新型ロードスターは国産車で唯一の普通車オープンカーとなり、往年のロードスターファンからスポーツカー好きの若い人まで多くの方に愛されています。
現在のマツダはクリーンディーゼルエンジンを主流とした低燃費とパワーを兼ね備えたラインナップ。
絶滅しかけていたマニュアルミッションを多くの車種で設定し、マニュアル好きに支持されるメーカーになりました。
マツダ車のメリットとデメリットは以下のようになります。
マツダ車のメリット
- より多くの車種でマニュアルを選択できる
- 自分に適したボディサイズを選択できる
- ひとつの車種にグレードが多く選ぶ楽しさがある
- 人馬一体に相応しい走行性能が魅力
- クリーンディーゼルは軽油を使うので燃料代を抑えられる
マツダ車のメリットはマニュアルミッションがより多くの車種で選択できる点です。
それぞれの車種に2WDと4WD、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンとハイブリッドエンジンを設定しており、ひとつの車種の中での選択肢が豊富です。
走行性能も高く、とても素直で意のままに操ることが出来るので車種を問わず満足できる走りを提供してくれるのも魅力です。
マツダ車のデメリット
- 車種によってデザインに代わり映えがなくただのサイズ違いに見える
- ガソリンエンジンよりもメンテナンスに気を使う
- 車体価格がやや高い
マツダ車のデメリットは、デザインが代わり映えしない点でしょう。デミオからCX-5まで大きさ違いで同じフェイスデザインなので、優柔不断な方にとってはボディサイズだけで車種を絞ることになりほかの決め手を探さなければなりません。
ディーゼルエンジンのメンテナンスは、マツダ車の場合は特別な作業は不要となっています。しかし、エンジンオイルや交換頻度にはこだわりを持って接していく必要があります。
また、車両価格も決して安いという訳ではなく、価格相応か高く感じるというレビューが多いです。ディーゼルエンジンにおいては、車両価格差を燃費差で取り戻すのはなかなか難しいといわれています。
スバルとマツダの同格車種を比較してみた!




2社の全体的なメリット・デメリットをご紹介しましたが、やはりライバル車種同士で比較してみないとその差は分かりにくいですよね。
今回は「レガシィB4とアテンザ」「フォレスターとCX-5」「インプレッサスポーツとアクセラスポーツ」の3パターンで価格やスペックなどを比較してみます。
スバル レガシィB4 VS マツダ アテンザ








まずはスポーティミドルセダン対決です。
2003年頃はそれぞれスポーツセダンだったレガシィB4とアテンザですが、新型ではすっかりラグジュアリーセダンに近づいた上質感あふれるデザインへと変貌を遂げました。
主要スペック
レガシィB4 | アクセラセダン | |
ボディサイズ | 4800mm×1840mm×1520mm | 4865mm×1840mm×1450mm |
トランスミッション | CVT | 6AT/6MT |
駆動方式 | AWD | 2WD/4WD |
エンジン種類 | ガソリン | ガソリン/ディーゼル |
総排気量 | 2.5L | ガソリン:2.0L/2.5L
ディーゼル:2.2L |
最高出力(ガソリン2.5L) | 129kW(175PS)/5800rpm | 140kW(190PS)/6000rpm |
最大トルク(ガソリン2.5L) | 235N・m(24.0kgf・m)/4000rpm | 252N・m(25.7kgf・m)/4000rpm |
燃費 | 14.8km/L | 14.8~19.6km/L |
グレード | LEGACY B4
LEGACY B4 Limited |
20S
20S PROACTIVE 25S L Package XD XD PROACTIVE XD L Package |
価格 | 3,024,000円〜 | 2,829,600円〜 |
レガシィB4はベースグレードと上位グレードの2グレードのみの設定で、装備面で選択できるのでとてもシンプル。アクセラセダンは2.0L、2.5L、ディーゼルの2.2Lから選択でき、グレード数も6つ設定されています。
装備やトランスミッション、駆動方式などから多様な選び方ができるという点ではアテンザの方が優れています。価格はレガシィB4が3,024,000円、アテンザの2.5Lは3,542,400円と50万円も差があります。
燃費はほぼ同じ、パワー面でややアテンザの方が上となりますが装備その他を考慮してもアテンザはちょっと高いです。価格を抑えるなら順当に排気量やグレードを落とす必要が出てきますね。
スバル フォレスター VS マツダ CX-5








近年盛り上がりを見せているクロスオーバーSUV人気。その中でもフォレスターとCX-5は特に売れています。
悪路走行を得意とするアクティブなフォレスターと、市街地に馴染むスタイリッシュさと重厚感のあるCX-5を比較します。
主要スペック
フォレスター | CX-5 | |
全長×全幅×全高 | 4625mm×1815mm×1715mm | 4545mm×1840mm×1690mm |
トランスミッション | CVT | 6AT/6MT |
駆動方式 | AWD | 2WD/4WD |
エンジン種類 | ガソリン/ハイブリッド | ガソリン/ディーゼル |
総排気量 | ガソリン:2.5L
ハイブリッド:2.0L |
ガソリン:2.0L/2.5L/2.5Lターボ
ディーゼル:2.2L |
最高出力(ガソリン2.5L) | 136kW(184PS)5800/rpm | 138kW(188PS)/6000rpm |
最大トルク(ガソリン2.5L) | 239N・m(24.4kgf・m)/4400rpm | 250N・m(25.5kgf・m)/4000rpm |
燃費 | 14.6~18.6km/L | 14.8~19.4km/L |
グレード | Touring
Premium X-BREAK Advance |
20S
20S PROACTIVE 25S 25S PROACTIVE 25S L Package 25T L Package XD XD PROACTIVE XD L Package |
価格 | 2,808,000円〜 | 2,570,400円〜 |
フォレスターは2.5Lエンジンと、話題のe-BOXERを搭載した2.0Lハイブリッドエンジンのラインナップ。燃費も改善され、今までのアクティブでワイルドな印象から市街地向けSUVを兼ねるモデルへ進化を遂げました。
グレードは4つありますが、それぞれ住み分けされたグレード設定なので、比較的迷いにくくなっています。
CX-5はエンジンの種類が豊富。フォレスターから設定がなくなり嘆きの声が多かったターボやマニュアルを設定していることもあり、パワー命の方にとってはかなり魅力的です。
アテンザ同様、グレード設定が多いのでATにするかMTにするか、どの装備を重視するかを明確にしていかないとグレード選びに苦労しそうです。
スバル インプレッサスポーツ VS マツダ アクセラスポーツ








スバルのエントリーモデル インプレッサスポーツと、マツダの人気車種 アクセラスポーツ。
いずれもセダンタイプは教習車にも採用されており、最近免許を取った方の中には「教習で乗っていた」という方もいらっしゃるでしょう。
デザイン性もよく、価格も抑え目なので初めての新車にもオススメなこの2台を比較します。
主要スペック
インプレッサ | アクセラ | |
全長×全幅×全高 | 4460mm×1775mm×1480mm | 4470mm×1795mm×1470mm |
トランスミッション | CVT | 6AT/6MT |
駆動方式 | 2WD/AWD | 2WD/4WD |
エンジン種類 | ガソリン | ガソリン/ディーゼル |
総排気量 | 1.6L/2.0L | ガソリン:1.5L
ディーゼル:1.5L |
最高出力(1.6L/1.5L) | 85kW(115PS)/6200rpm | 82kW(111PS)/6000rpm |
最大トルク(1.6L/1.5L) | 148N・m(15.1kgf・m)/3600rpm | 144N・m(14.7kgf・m)/3500rpm |
燃費 | 15.8~18.2km/L | 17.8~21.6km/L |
グレード | 1.6-L Eyesight
2.0-L Eyesight 2.0-S Eyesight |
15C
15S 15S PROACTIVE 15S L Package 15XD 15XD PROACTIVE 15XD L Package |
価格 | 1,944,000円〜 | 1,825,200円〜 |
コスパ重視モデルと言えるインプレッサスポーツとアクセラスポーツ。安全装備を重視する方にはインプレッサスポーツ、燃費重視の方にはアクセラスポーツがおすすめです。
インプレッサスポーツはグレード構成がシンプルなので、グレード選びにはそこまで困らないでしょう。例によってグレードが豊富なアクセラスポーツですが、必要かどうか悩ましい装備が差分になっているので結構悩むと思います。
センターディスプレイの有無、ヘッドライトがLEDかどうかが決め手になってきますので選ぶ際はどうか慎重に。
スバルとマツダ、こんな人におすすめ




スバルとマツダ、どちらにするか迷って決められない!という方のために、どちらがよりあなたの希望をかなえられるかという観点でおすすめを導きましょう。
当てはまる項目が多い方があなたに適しているメーカーということになります。
スバル
- アイサイトに魅力を感じる
- スポーツモードがあればCVTでいい
- 車体価格のコスパを重視したい
- 視界がよく安全性能に優れた車がいい
- 雪道やぬかるみなどの悪路走行が多い
- スバル車の方が車種やデザインが好き
- ボクサーエンジンに憧れる
- 楽しく快適に運転したい
- ファミリーでも不便しないスポーツカーに乗りたい
マツダ
- 好きな車種でマニュアルを選択したい
- ソウルレッドのような深みのある色が好き
- ディーゼルエンジンに興味がある
- オープンカーに乗りたい
- オシャレな内装を選びたい
- ホイールを自由に変えたい
- コンパクトカーが欲しい
- 車を操る楽しさを知りたい
- 燃費のいい車が欲しい
スバルとマツダまとめ




スバル車とマツダ車、どっちが自分に合っているのか?についてご紹介してきました。
両社ともに魅力的で車を心から楽しみ、相棒だと思わせてくれる車作りをしているメーカーです。その分、どちらにするか迷ってしまうとドツボにハマってしまいやすいとも言えます。
それぞれの特徴から、どちらがより相性がいいかというのを把握した上で、両メーカーで試乗を行うのが1番後悔しにくい選び方でしょう。
悩んでしまうほどスペックや価格などの数値では決め手に欠ける時は、実車を見て使い勝手や座り心地、乗り心地などの感覚的な部分で決めていきましょう。
最高の相棒を見つけるための参考にしてみてくださいね。